~治療で一番大事なのは何でしょう?~

    治療費が安いことですか?

    治療期間が短いことですか?

    痛くなく治療することですか?

 

保険治療を受ければ、この3つは結構期待できます。

特に、費用が一番安いのは保険治療です。

しかし、考えてみてください。

「治療」が必要なことで国が負担してくれるのが保険治療です。

言い方を変えれば、保険制度は「治療が必要=悪いところが存在する」ことで

成り立っている制度です。   つまり・・・

「保険治療を受け続ける限り、悪いところは無くならない」ということです。

  悪いところが無くならない、ということは、

「きちんと原因がとれていない」ということです。

 

いつ具合が悪くなるか分からないから、悪くなっても治療に困らないように

皆さん、毎月保険料を納めてらっしゃるのでしょう?

かなりの確率で悪くならない、とはっきりしているのであれば保険制度は必要

ありません。

つまり、「この原因さえ取り除けば、かなりの確率で悪くならない」というものは、実は皆さんは知らないのです。

むし歯菌・ブラッシング・甘いもの・・・

この常識はもはや過去のものとなっています。

原因は人それぞれです。それぞれ異なった原因を知ることが本当は一番大切なのですが、残念ながら保険治療は、方法も使う材料も全て統一されています。

どんなに時間をかけて治療しようと、どんなに時間をかけずに治療しようと

費用は統一されており、ましてや、人それぞれ違った原因を探し出そうなどという発想自体ありません。原因の核心にせまってないのですから、再び悪くなってもなんら不思議ではありません。

治療して悪くなって、治療して悪くなって、そのたびごとに0(ゼロ)の状態に

戻るのだったらそれでもいいのでしょうけど、残念ながら歯の治療は、受ければ

受けるほど削ってかぶせ治す、0(ゼロ)ではなく、―(マイナス)になっていくことが多いのです。

そして、むし歯をはじめ口の中の問題の多くは身体の他の部分と密接に関係しています。むし歯が、というより、虫歯の原因と身体の不調の原因が同じであることが多いのです。虫歯をきっかけに身体全体と向き合うことができるのです。

 

ここまでお読みになって、一度治療した虫歯が、1年後、3年後にまたむし歯になった時、

「やっぱり歯磨きが悪いのか・・・」と落ち込みますか?

 

誤解しないでください。

高価な自費治療であればあるほど良いという訳ではありません。

あなたの原因を探し出し、その原因と立ち向かい、あなたに合った治療法

を見つけることが大事です。そして、その原因を繰り返さないようにお互いに

協力しながらその後の予防に取り組んでいくことです。

保険の枠にとらわれず、あなたに最適な計画を建てるため十分な話し合いの時間をとるところから始めない限り、長年かけて口の中は崩壊していくだけです。

 

そこまで手間暇かけてお互いに協力しあい治療したのに再び悪くなるとすれば、

それはよほど何かを意味しているはずです。そして、歯と関係している身体の不調(それは、自覚のない前兆の段階かもしれませんが)に気付くチャンスでもあるのです。